好きなことで働きたい!とは言うけれど…趣味と仕事の違いとは?
「仕事にするなら好きなことにしたほうがいい」という考えに私は大賛成です。しかし、もう一つ重要な価値観があることにやっと気づきました。誰かの役に立つこと、誰かに喜んでもらえることでないと。仕事は「好きなこと」だけでは面白くない。
その仕事はCAN,WANT,NEEDを満たしている?
コーチングの授業にて先生に言われたことがあります。「CAN、WANT、NEEDの3つが重なり合うポイントに、自分だけのビジネスチャンスがある」と。
CAN=できること
WANT=やりたいこと
NEED=求められること
この3つのいずれが欠けても、仕事として継続するのは難しいそうです。
CAN+WANTだけでは、誰も欲しがらないから仕事にならない。
WANT+NEEDだけでは、自分の実力が伴わないから仕事にならない。
CAN+NEEDだけでは、やりたいことではないから続けるのが苦しくなる。
よって仕事をするなら、CAN、WANT、NEEDのどれも満たしていることが大切とのこと。
「好きなことを仕事にしたほうがいい」という風潮はますます強くなっていると思います。私も賛成です。ぜひそうしたほうがいい。とはいえ、仕事と趣味は違うわけだし、その線引きは何なのかずっと謎でした。
喜んでくれる誰かがいるから仕事になる
「好きなことを仕事にしても、やりたくないこと(経理処理や事務、確定申告等)は必ず発生するから仕事にしないほうがいい」「好きなことを仕事にしても、好きなことだけだと嫌になる」など、“好きなことは仕事にしないほうがいいよ教”の信者は、世のあらゆるところに存在しています。仰ることはごもっともですが、彼らの言うことがずっと腑に落ちませんでした。
しかし、「その好きなことをすると誰が喜ぶのか?」という価値観で考えた時に、好きなことだけできればいいという自己満足よりも、誰かに喜んでもらえることを大切にしたいと感じたのです。
私は絵を描くことが好きです。子どもの頃は本気で漫画家になりたかったし、今も絵を描くので、絵を仕事にできるならしたい。ネットで作品を発表してプロになることをいまだに夢見たりします。
もし本気で絵を仕事にしたいのなら、コーチングの勉強よりも絵を描く時間を増やしたほうがいい。けれどもやっていません。なぜなら日々の仕事を優先しているから。勉強中のコーチングももっと上達したいし、副業のライター業も手を抜きたくない。つまり絵を描く優先順位が低いということ。
私が絵を描いて上達したところで誰も喜ばない。自己満足でしかない。誰からも求められていないことを、「好き」という理由だけで仕事として続けられるか?収入ゼロでも描き続けられるか?……と問われるとNOなのですよ。
「絵が売れなくてもいいから続ける!」という方ももちろんいるわけですし、たとえ評価されなくても描き続ける情熱と根性、さらにセンスがあるからこそ、本当にプロになれるのだと思います。
趣味は完全な自己満足
私が「絵を描きたい!」と創作欲に駆られるのは主に仕事で辛い時。言葉にならない絶望や不安、怒りを絵にして吐き出すことでストレス発散しリフレッシュしていたのだと思います。創作欲は自分の精神が枯渇している表れ。精神が満たされると描く必要性に駆られない。
誰のためでもなく、自分の精神安定のために描く……これって完全に自己満足の趣味じゃん。口では「絵を仕事にしたい」と言いながら、ただの趣味だったんだと今さら腑に落ちました。
どんなに絵が好きでも、誰にも喜んでもらえないことを仕事にするのは本望ではない。それよりも今できること、比較的好きなこと、需要もありそうなことで、誰かの役に立つ仕事に魅力を感じているのです。だから絵を描くことよりもコーチングの勉強を優先するのだと思います。
これからも私は絵の教室で自分より上手な作品を見るたびに打ちのめされるだろうし、舌打ちしたくなるでしょう。けれども仕事と趣味のボーダーラインが自分の中でハッキリしたので、焦りも減ると思います。「好き+誰かに喜んでもらえる」のレベルになれるように、できる範囲で研鑽し続けるだけです。
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