2018年1月30日

目上の人に会う時は緊張する?相手が誰でも物怖じしないで接する方法

投稿者: sanoe

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と説いたのは福沢諭吉先生。「人に上も下もない」と今では当たり前のように受け入れられている概念ですが、私は無意識に「上下」に縛られていました。

上の人、下の人って何?


コーチングを行うコーチは「自己基盤」がしっかりしていることが求められます。自己基盤とは要するにブレない自分ということでしょうか。己を理解し、認め、必要であれば開示することも厭わない姿勢です。

先日、コーチングの授業で先生に問われた質問があります。「自己基盤ができると、コーチングセッションにどんなメリットがありますか?」。

相手のペースに巻き込まれない、どっしりと落ち着いてセッションできるからクライアントからの信頼も高くなる、率直なフィードバックを言えるようになる……といった回答が上がる中で、自分が思いついた回答は「クライアントさんが目上の人でも、動じないでいられそう」。

そこで先生「上って何?」
私「上……??年配の方とか、経営者の方とか、成功していらっしゃる方とか……」
先生「じゃあ、下は?」
私「……???年下とか??」
先生「上、下って何?ということよ。何をもって上、下になるの?コーチングセッションは、本当は皆同じフラットな場であるはず」

ああ……そうですよね。ホントその通り。

いつも比較されたくないと思っている自分が、いつの間にか「上下」にとらわれて比較していた。誰かを「上」にとらえることは、同時に「下」にとらえる対象もいるということ。

何が上で、何が下なのか。具体的に考えていくと、「上下」と思い込んでいたものに縛られていたんだなと気づきます。

上司と部下。先輩と後輩。経営者と従業員。縦のラインで立場が決まる会社生活に慣れ過ぎたのかもしれません。上司だから敬うのではなく、上司だろうと後輩だろうと相手を敬う姿勢は同じであるはずなのに。




時と場合によって立場は逆転する


放送作家の安達元一先生が、以前講演会で仰っていたお話です。

大物と呼ばれる方とお仕事をするなど物怖じしそうになる場合は、「別の場所に行ってしまえば、立場が逆転することもある」と考えることで、フラットな気持ちになれるそうです。

または、相手に勝てることが一つだけでもあると思うだけで、緊張せずにいられるとも仰っていました。たとえ勝てるものがどんなにくだらない内容だとしても。

……という、安達先生のお話をもとに考えてみると。
会社の中では先輩後輩の関係でも、たとえばフットサルサークルに入って、後輩が長く在籍していれば先輩になるし、後輩のほうが上手かもしれない。所属するコミュニティによって立場は変わります。後輩君は先輩に対して必要以上に恐れる必要などないわけです。

なおコーチングの先生は、もしクライアントさんが偉そうな態度でいたら、「とても偉そうにしているように見えます」とフィードバックするそうです。

クライアントの成長に必要なフィードバックだと思えば感じたことを伝えます。そこには「嫌われたらどうしよう、怒られたらどうしよう」という保身は一切ない。

上下がなく、フラットで対等な関係。コーチングセッションを行う上で目指す関係は、普段の人間関係でも大前提としてあるべき姿なのでしょう。

関連記事

「願い事=目標」ではない。できることを具体的に考える新年の目標とは

いつまでビギナーでいるの?叶えたいことがあるなら行動と実践あるのみ!

まず、やってみる。何もしないよりチャレンジして失敗するほうがネタになる

もう雑用はしたくない!会社の雑用係から離れるために見直す3つのこと

「こんな会社、辞めてやる!」感情的に退職する前に一度考えること