これは修行?ブラック企業に勤めて得た2つの財産と1つの後悔
不肖ながら数年前までブラック企業に勤めていた。
当時は精神的に病んでいたなあ…と思うのだが、プラスに得られた経験が2つある。
1 転職先を間違えなければ、たいてい次の会社は楽園に感じる…はず
仕事だから、すべてに恵まれる環境なんてそんなにない。
けれども、ブラック企業で最低と呼べるような環境を乗り越えたのだから、たいていの転職先はマシな職場だと思える…はず。「はず」と言うのは、不運にも次もブラックに当たる可能性はゼロじゃないから。
私はブラック企業から転職して、パワハラがない、残業代が出る、有給取得が許される環境が「なんてありがたいものなんだ!」と実感した。
有休、振替休日、社会保険などのごくフツーの労働条件が、ブラック企業ではフツーになかったりする。私の場合、ブラック企業では長時間労働の辛さよりもパワハラのキツさで精神的に滅入った。なので理不尽なパワハラ上司がいない職場は、精神的に穏やかでいられる。ありがたいです。
2 「どんな仕事も必ず終わる」と確信を持てるようになった
ブラック企業に勤めていた頃、何日徹夜しても終わりそうにない仕事を抱え、1分1秒が惜しくて、ちょっとした世間話さえ時間が奪われるから憎くて仕方がなかった。トイレへ行くにも早歩き。駅から会社への徒歩も道が混んでいたら「タラタラ歩くんじゃねえよ!」とイライラ。
それでも、仕事は期限を迎えれば終わる。ていうか、終わらせていた。
もちろん周囲に多大な迷惑をかけたので、当時のように無理矢理終わらせることは二度としたくないと反省している。
一方で、限界まで働いた体験のおかげで、「終わらない仕事はない」と自分に言い聞かせることができるようになった。「終わるだろうか?」ではなく、「終わる!」と思って手を動かし続ければ必ず片付く。今の職場で「忙しい」とボヤいても、ブラックにいた頃よりは圧倒的にマシ。「仕事は終わるという確信」はブラック企業で働いたおかげで得た財産だと思っている。
もっとやっておけば良かった…と後悔していること
どこに勤めようと、好むと好まざるとにかかわらず、いろんな仕事が降ってくる。ブラック企業のほうが仕事の幅広くて、何でもやらなくてはならなかった。
その中で「もっとやっておけば良かった」と思う仕事がある。
苦手な分野だからなるべく携わらないようにしていたが、やらざるを得なかった。そうやって嫌々ながら得ていた知識が、意外にも今の仕事で役に立っている。こんなことならもっとしっかり身に付けておけば良かったと心底悔しく感じている。
苦手な仕事が、また違う職場で違う形で役に立つことがあるかもしれない。だから今抱えている仕事が不本意だとしても、経験することをサボってはいけないんだな…と改めて気づく。
「1つの後悔」なんて書いておきながら、ブラック企業での仕事は反省と後悔の果てしない繰り返しだった。半人前の自分を鍛えてくれた環境でもあったので感謝の気持ちがあるのも事実。
長時間労働が問題になっている中で、「ブラック企業に勤めると良い」なんて決して思わないし、不当な残業やパワハラもあってはならないことだ。
けれども、ほんの少しでもブラックで得られた経験があったし、心身がボロボロになっても失ってばかりではなかった。修行だった。当時の経験は財産だと思うし、否定しない。意地でも今後に活かしてやる!と思うのだ。
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