反面教師。見せびらかした自信はウザい……を見てしまった。

「自信」にも正しい表現法があるはず

まったく自分が関わっていなくても、他人の怒号ってなんでこうも不快なんだろう。
この間、電車で女性２人の言い争いを聞いた。

２人の関係はどうやら、上司＆部下？　仕事の先輩と後輩？　フリーランス仲間（売れっ子と弟子）？… 厳しい上下関係がありそう。

上の立場であろう女性が、下の立場あたる女性に怒鳴っていた。
「私の真似しないで」
「あんたの勉強のために連れまわしているわけじゃないし」
「私を利用するのやめてくれない」

怒鳴り声の断片から推測すると、仕事で必要な資料を２人で探し歩いていたけれど、立ち寄った先々で部下が上司の真似をして同じ本を見たりしていたのが、お気に召さないご様子。自分の仕事の知識を盗まれているように感じたらしい。

上の立場の女性は、とっても自信があるのだろう。
ご自身の感性が社会で活かされるという自信。
社会的に成功しているからこそできる強気な発言。

…けれどもハタから見れば、所かまわず怒鳴り散らして「迷惑な人」だったなあ…。
素晴らしく仕事ができることを自負してるかもしれないが、このような方とは一緒にお仕事したくない。

謙虚な姿勢が示す自信

自信があることは、とても大切だと思う。
けれども「自信のあるのよ、ワタシ」という自意識過剰な自信を押しつけられると、押しつけられたほうは、その押し売りに拒絶したくなる。
むしろどんどんその人を信用できなくなる。
ＳＮＳのキラキラツイートに消化不良を起こすのにちょっと似てる。

自信は自分の中にあることが、自身にだけ分かればいい。
「自分ならできる」と、いつも自身の中で認識できていればいい。
他人に見せびらかすもんじゃない…と思う。
適切な形で自信を表現しないと反感を買いそう。

電車で怒鳴っていた女性の姿が、なぜこんなに引っかかったのか。
他者は鏡だと言われるように、自分にも彼女と同じ歪みがあるのだろう。
自信がないのに、虚勢を張った自信がたまに歪んで表れる。

思えば巨匠と呼ばれる方ほど「俺が俺が」などと言わないし、「自分はまだまだ」と謙虚でいらっしゃる。
かといって自信がないわけではないと思うし、謙虚な姿勢ゆえに凄味がさらに増す。
将来「デキる人」になったら、そのような自信の持ち方をしてみたい。